クラウドファンディングに失敗すると再起できない?

クラウドファンディング

MOSです。クラウドファンディング業界では華々しい成功を遂げているキャンペーンが有る中で、実際には相当数の失敗例も存在します。恐ろしいのは無名の個人のみならず、ある程度知名度の有る法人クラスでも時に失敗するということです。もしクラウドファンディングに失敗してしまったら、それは汚点として今後のキャリアに響くものなのでしょうか?

キャンペーンの履歴は削除が困難

クラウドファンディングサイトでは透明性を確保する為、失敗したキャンペーンでも特別な理由が無い限りは削除することが出来ません。つまり過去に失敗したキャンペーンを支援者側が確認することが出来る様になっています。

このため調達・製造に失敗したキャンペーンなどは消えない汚点として残ってしまう可能性が有ります。これはアカウントを削除しても消すことが出来ません。私も過去にクラウドファンディングで失敗したことがあり、それは今でもWeb上で確認することが出来ます。

安易にクラウドファンディングという手法を用いると、それが今後もWeb上に残り続けるということは事前に理解しておいたほうが良いでしょう。

ただし一部クラウドファンディングサイトでは失敗したキャンペーンに対してGoogleなどの検索にかからない様にno followなどの指定をかけてくれることも有ります。

再起できないという問いの答えは"No"

数年前ではキャンペーンに失敗したアカウントは、その後のキャンペーンでも資金が集まりづらいと言われましたが、クラウドファンディングが一般化した現在、過去の失敗をバネに複数回のトライを行う運営者も少なく有りません。3度目の正直という言葉が有りますが、何度も失敗を重ねてようやく資金調達に成功するという事例も有ります。

 

www.kickstarter.com

例えば10億円以上の資金を集めてKickstarterの殿堂入りを果たしたCoolest Coolerという多機能クーラーボックスが有ります。これは再起に成功した最たる例でKickstarter上で1度目のプロトタイプを公開したところ残念ながらその時は目標額を達成することが出来ませんでした。

しかし製品に改良を重ねた2度目のチャレンジでは初回の100倍以上の出資金を集めることに成功しています。これは前回出資してくれた人達をファンとして取り込むことで2度目はより良いスタートダッシュを着ることに成功するなど、再起する際のメリットを上手く活用したことも大きいです。

…ただしCoolest Coolerは資金調達後の製造プロセスに問題を抱えたので、それもまた別のモデルケースとして学ばないといけないかもしれませんね。ハードウェアプロジェクトは実際に製造する際に問題が発生する可能性が付いて回ります。

またクラウドファンディングサイトを変えてしまうという選択肢も可能で、再チャレンジは別のサイトで行うことも出来ます。最初に選んだクラウドファンディングサイトのユーザー層と自分のキャンペーンのターゲット層が一致しないと判断したら、変えてみるのは有効な手段です。

現在ではクラウドファンディングサイトの運営サイドから声がかかることも有り、2度目を別サイトで行うことも一般化しています。これを書いている私も2度目のキャンペーンは別サイトで行いました。ただしその場合、既存のファンを上手く誘導できないリスクも存在するのをお忘れなく。

諦めないことも重要

クラウドファンディングのキャンペーン失敗をプロジェクトの需要が無いと判断することは簡単ですが、多くの場合キャンペーンの失敗はPR不足、ファンの醸成不足によるところがほとんどです。

逆に芸能人などはかなり無茶なプランニングでも既存ファン層の力で押し上げてしまうことが有ります。ですからもし貴方のキャンペーンが失敗した場合、事前に十分なPRが出来ていなかったと認知度の向上に励み、再度資金調達を目指しても全く問題無いです。