クラウドファンディングで4倍のコストを抱えたけど何とか生きている
今日は過去クラウドファンディングを行ったキャンペーンが最終的に調達金額の4倍以上のコストを抱えたことに関するお話です。キャンペーン成立後に頭を抱えることになる内容だけになにげに結構重要なポイントです。
発送コストばかり気を取られていた
Kickstarterではユーザーは世界規模で、自分が行ったことも無いような国から注文が届くことがしばしば有ります。そのため送料の試算は厄介で、特に大きい製品を作る場合は気をつけないといけません。TVや電子レンジといった家電製品の様に国内でもそれなりの送料の必要なアイテムはかなり慎重になるべきでしょう。
以前キャンペーンを立ち上げる際、この発送コストに関して極力抑える様にリワードを設定しました。しかしいざキャンペーンが終わってみると発送コスト以外にも思わぬコストを抱える結果となってしまいました。
リワードを増やしすぎた
まずこちらの想定としては調達した金額とコストはほぼトントンくらいになる見込みでした。しかし結果的にコストが高くなってしまった原因の一つに、リワードを豊富に設定しすぎたということが挙げられます。
リワード一つ追加するのにもそれなりの費用がかかるため、ユーザーにとって魅力なリワードを作ろうと安易に増やしてしまうと思わぬコスト増となります。
クラウドファンディング業界では、リワードは10前後のバリエーションが望ましいとされていますが、個人レベルなら5以下でも構わないというのが個人的な意見です。
最終的なコストを抑える意味でもリワードは大胆に引き締めた方が得策でしょう。
生産数を多くする必要が有った
リワードを生産するにも多くのコストがかかります。問題はこの生産コストが数が多くなるほど安くなるということです。
例えば100個と500個では1個あたりの生産コストが半分という例も珍しく有りません。
つまりリワードの生産コストを下げたいなら、一つ一つのリワードにまとまった注文数が入るように設定しなくてはならないということです。
僕の場合、上記のリワードの多さと重なり、ごくごく少数生産するリワードが沢山出来てしまったことが非常に高額なコストにつながりました。
もしリワードを設定するなら、数百個程度のロット数が確保出来るように事前に良く計算しておくと良いでしょう。最終的に10個程度の注文で留まってしまうのはあまり良い結果とはいえません。不人気なリワードが結果として足を引っ張ることにもつながります。
デジタル資産を十分活用できなかった
画像や音楽、映像といったデジタル資産は量産も発送も今やほぼ0コストです。クラウドファンディングのリワードとしてこれほど適した物は有りません。世界規模のユーザーへの返礼品として使いやすく、コスト管理も容易だからです。
物品のリワードは確かに多くの調達資金を集めるキーとなりますが、コストを差し引くと結局デジタルなリワードの方がコストパフォーマンスが良いという場合も有ります。
そのため、デジタル資産を上手に組み合わせて魅力的なリワードを設計できるよう努力しましょう。